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私達が払っている年金保険料の運用先は?【FP花園メルマガ】<2019年5月29日号>

2019/5/29  【メルマガ一覧へ戻る

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私達が払っている年金保険料の運用先は?

おはようございます、澤田です。


日本の公的年金は20歳になったら日本国内に
住所のあるすべての人の加入し、国民年金・厚生年金
いずれかの年金制度へ加入することが義務付けられています。

保険料を払うことで様々な給付を受けられますが、
今回は私達が払っている年金保険料がどのように
運用されているのかをお伝えします。


公的年金は

「老齢年金」「遺族年金」「障害年金」の

3つの給付に備えて加入者が保険料を支払い、
いざという時の生活を守る相互扶助の仕組みとして
国が運営する制度です。

ただ少子高齢化に伴い、保険料を支払う現役世代に対して、
給付を受ける高齢者世代の割合が多くなることを想定し、
今後も持続していける制度にしていく必要があり、
そのためには保険料を運用し収益を
上げていくことも必要になります。

その保険料は国から寄託された、
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2006年度から
管理・運用を行っています。

2018年第3四半期末現在の資産額は約151兆円、
運用資産全体の収益率は約マイナス9%で、
2018年の後半は日本・海外の株式が大幅に
下落した影響を受けました。

ただし2006年から2018年12月末の間の収益率は
年率2.73%、累積の収益額は56.7兆円となっています。

またGPIFは、長期的に安全・効率的な運用を行うために
基本ポートフォリオを定め、長期分散投資が基本的な
考え方となっています。

このポートフォリオは過去2回変更されていて、
その資産構成は下記のようになっています。

・2006年4月~2013年6月
「国内債券:67% 国内株式:11% 外国債券:8%
外国株式:9% 短期資産:5%」

この期間のポートフォリオは、リスク水準を国内債券による
市場運用のリスクと同程度に抑えながら、実質的な
運用利回り1.1%を確保するように策定されました。

・2016年6月~2014年10月
「国内債券:60% 国内株式:12% 外国債券:11%
外国株式:12% 短期資産:5%」

基本ポートフォリオについて定期的に検証を行った結果、
見直す必要があるという結論になり、変更が行われました。
国内債券の割合を少なくして、外国債券・外国株式の割合を
多くすることによって、従来よりもリスクをとった
運用方針に変更されました。

・2014年10月~現在
「国内債券:35% 国内株式:25% 外国債券:15%
外国株式:25%」

実質的な運用利回り1.7%を確保するようなポートフォリオに
変更されました。
国内債券の割合が大幅に減少し、より積極的な運用方針に
転換しています。
また必要に応じて、資産全体の5%を上限として
「オルタナティブ資産」での運用も行うとしています。

このように運用方針や基本ポートフォリオが変更されてきました。

年金制度を持続可能なものとしていくために、
よりリスクをとるように変更されてきたとも言えますが、
特に老齢年金はセカンドライフの収入源の柱となりますので、
今後の運用成果については注視していく必要があります。

 

 

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